(T_T)(T_T)
Ole, ole
夏の夜に星がそっと消えていく頃のような静けさの中
大地に倒れた男は その瞬間息を引きとった
ろうそくの燃え尽きた夜のごとく空気はけだるく重い
悲報は街中、国中に飛ぶように拡がった
彼の心臓はもはや打つことをしない
人々が集まってきた 彼の元に
哀しみの夜は過ぎ のろのろと夜は明ける
ただの一度も ミゲールの過去を聞かされたことはなかった
幼い頃から持ち続けた夢、スターになろうと努力したこと
その愛情と勇気は今なお生きつづけているということ
Ole ole ole ole ole ole ole ola
Ole ole ole ole ole ola
ひとりの闘牛士の死のために
彼は両親を持たずに育ち 孤独な少年時代をすごした
ほんの小さな子供の頃から闘牛士になる夢を抱いていた
絶望に満ちたところから抜け出し 夢を手に入れた
マドリードへ向かう道の途中に手に入れたのは愛情、憎悪、そして優しい愛撫
Ole ole…
ひとりの闘牛士の勇気のために
燃えるように熱い太陽のもと その闘いは始まった
悲運を間近に控えて彼はそこにいた
勝利を手にするまでの最後のほんの数秒
何がおこるのか 誰も予想だにしなかった
剣のきらめきが見え 客席にまで届いた
だが最後の瞬間 彼は刺し貫くことをしなかった
彼は上空を仰ぎ見 剣は大地に落ちた
白い砂は彼の血で真紅に染まった
Ole ole…ひとりの闘牛士の心意気のために
Ole ole…ひとりの闘牛士の死のために